Tableauの関数を全て試してみる〜数値関数編その4〜 #tableau
はじめに
こんにちは。DI部のtamaです。
当エントリはTableau Functions Advent Calendar 2017の4日目のエントリです。 昨日のエントリはTableauの関数を全て試してみる〜数値関数編その3〜でした。
今回は数値関数編の最後になります。
- 使用するTableauのバージョンは一貫して10.4.1です。
- 各関数の説明で引用しているのは、Tableauの公式リファレンスからの引用です。
- TableauHelp 関数
目次
検証環境
作業環境
- MacOS High Sierra 10.13.1
- Tableau 10.4.1
使用データ
- (原則)Tableau付属のサンプルスーパーストア
- (場合によって)関数グラフ描画用データ
- -1〜1の範囲で、0.01毎に値が並んでいるデータ
- 上記の値をディメンション「X軸」とし、その上に色々な関数をプロットする。
- 参考:Tableau 関数グラフの描画 | Developers.IO
ROUND(number, [decimals])
概要
指定された桁数に数値を丸めます。decimals 引数は、最終結果に含める小数点以下の桁数 (精度) を指定します。decimals を省略した場合、number は最も近い整数に丸められます。 MS SQL Server などの一部のデータベースでは、length に負の値を指定できます。たとえば、-1 は number を十の位で丸め、-2 は百の位で丸めます。このことは、すべてのデータベースに当てはまるわけではありません。たとえば、Excel と Access には当てはまりません。
- 基本的に、小数を整数に丸める関数です。
- 接続しているデータソースによっては、引数に負の値を指定することで、いわゆる四捨五入が可能です。
- Tableau 数値関数
使ってみた
利益率を丸めてみます。
ROUND([利益率])
あまり実用的な例ではありませんが、利益率が丸められています。 ※書式設定で、利益率の表示を、小数点が表示されるように変えています。
どういう時に使う?
- 何らかの商品を仕入れる時の、発注数の計算
- 発注できる単位が決められたりしていることがあるので、丸める場合に使用します。
- この計算フィールドを作っておけば、「○○数を発注したら、☓☓のコストがかかる」といったことをグラフ等で可視化できます。
- ※ExcelやAccessに接続している場合は、小数しか丸められないので、上記の例はできません。
- やりたい計算があるが、小数のままでは計算できない値を丸めるとき
参考文献
SIGN(number)
概要
数値の符号を返します。数値が負の場合は -1、数値がゼロの場合は 0、数値が正の場合は 1 が返されます。
- 数値の正負を調べる関数です。
使ってみた
利益の赤黒をSIGN関数で調べます。
SIGN([利益])
レコード単位で確認したところ、ちゃんと判定されています。
どういう時に使う?
- 正負の数が混在しているデータに対して、負の数ではエラーの出る計算を行う時、先にSIGN関数で正負を判定しておけば便利です。
- IF文と組み合わせるパターンが多そうですね。
SIN(number)
概要
角の正弦を返します。角を弧度で指定します。
- 引数に指定した弧度のサインを求めることが出来ます。
- 引数は弧度なので、度数で指定したい場合はRADIANS関数で変換しておく必要があります。
使ってみた
例のごとく関数グラフ描画用データにて、グラフを描写してみたいと思います。
SIN([y])
どういう時に使う?
- ビジネス系の分析では、あまり使うことはないと思われます。
- 研究・科学よりの分析で活躍すると思います。
- 凝ったVizを作りたいとき、この関数を利用して図形を描く、という利用方法もありそうです。
参考文献
SQRT(number)
概要
数値の平方根を返します。
- いわゆる「ルート」を求めることができます。
- SQRTとは「square root」のことです。
使ってみた
みなさんルート2の数値、まだ覚えてますか?
SQRT(2)
一夜一代に夢見頃…
どういう時に使う?
- ビジネス系の分析では、あまり使うことはないと思われます。
- 研究・科学よりの分析で活躍すると思います。
参考文献
SQUARE(number)
概要
数値の平方を返します。
- 簡単に書くと、引数を2乗した数値が返ります。
使ってみた
SQUARE(10)
2乗されています。
どういう時に使う?
- ビジネス系の分析では、あまり使うことはないと思われます。
- 研究・科学よりの分析で活躍すると思います。
- 正方形の土地の面積を求める時があれば、非常に役に立ちそうですが…
参考文献
TAN(number)
概要
角の正接を返します。角を弧度で指定します。
- 引数に指定した弧度のタンジェントを求めることが出来ます。
- 引数は弧度なので、度数で指定したい場合はRADIANS関数で変換しておく必要があります。
使ってみた
関数グラフ描画用データにて、グラフを描写してみたいと思います。
TAN([y])
どういう時に使う?
- ビジネス系の分析では、あまり使うことはないと思われます。
- 研究・科学よりの分析で活躍すると思います。
- 凝ったVizを作りたいとき、この関数を利用して図形を描く、という利用方法もありそうです。
参考文献
ZN(expression)
概要
式が NULL でない場合は式を返し、それ以外は 0 を返します。NULL 値の代わりにゼロ値を使用するには、この関数を使用してください。
- 引数に指定した計算式の結果がNULLの場合、変わりに0を返すようにできます。
- SQLの「COALESCE」に似ています。
使ってみた
検証のため、絶対nullになる計算式を無理やり突っ込みます。
ZN([利益]+null)
どういう時に使う?
- 何らかの計算を行う時に、計算がなされなかった場合にNULLを返してほしくない場合があります。その際ZN関数を使用すると、計算がなされなかった場合は0にすることができます。
- その計算の次に、もう一つ何らかの処理を行う時にNULLだと困るケースは結構あると思います。(計算結果をグラフとして可視化する時も、NULLより0の方がキレイに可視化できたり…
- 個人的に、数値関数の中ではお役立ち度の高い関数だと思っています。
参考文献
おわりに
次回はtamaによる文字列関数編その1です。 新章突入します。